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FP2G 事業継承に関する問題

事業継承に関する問題(5問)

非上場企業の事業承継対策,相続税の納税資金対策,相続・事業承継の動向,非上場企業の事業承継における一般的な課題。

問題 1

非上場企業の事業承継対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。(2019年9月60問)

1.オーナー経営者が保有している自社株式を役員である後継者に取得させる場合、後継者にとってその取得資金の負担が大きいときには、あらかじめ後継者の役員報酬を増加させるなどの対策を講じることが考えられる。

2.自社株式の評価額を引き下げるためには、積極的な費用計上を行って利益を圧縮することや、新規取引先に対する金銭債権のうち回収可能性があるものについても債権放棄により貸倒損失を計上することなどが望ましい。

3.オーナー経営者が死亡したときの相続税額の負担を軽減するため、その経営者が保有する自社株式の大半を経営に関与しない第三者に生前に移転しておくことが望ましい。

4.「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の対象となる非上場株式は、後継者が受贈前にすでに有していた非上場株式を含めて、発行済議決権株式総数の2分の1に達するまでの部分に限られる。

 

問題解説
1.〇
あらかじめ後継者の役員報酬を増加させるなどの対策を講じることで将来の資金負担金を軽減できる。

2.✕
回収可能性があるものについては債権放棄による貸倒損失の計上は認められません

3.✕
第三者に自社株式の大半を移転すると、経営権を握られる可能性があります。
4.✕
後継者が受贈前にすでに有していた非上場株式を含めて、全株式が適用対象です。

 

問題 2

相続税の納税資金対策および事業承継対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。(2019年5月60問)

 


1.「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受ける場合、相続時精算課税制度の適用を受けることはできない。

2.オーナー経営者への役員退職金の支給は、自社株式の評価額を引き下げる効果が期待できることに加え、相続時における納税資金の確保にもつながる。

3.オーナー経営者の死亡により遺族へ支払う死亡退職金は、死亡後3年以内に支給額が確定した場合、相続税において退職手当金等の非課税限度額の適用を受けることができる。

4.納付すべき相続税額について、延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合には物納が認められているが、物納に充てることができる財産の種類には申請順位があり、第1順位には国債、地方債、不動産、上場株式などが挙げられる。


 

問題解説
1.✕
相続時精算課税制度の適用を受けることはできます。

2.〇
役員退職金の支給は、自社株式の評価額を引き下げる効果が期待できることに加え、相続時における納税資金の確保にもつながる。
3.〇
死亡後3年以内に支給額が確定した場合、相続税において退職手当金等の非課税限度額の適用を受けることができる。
4.〇
納付すべき相続税額について、物納が認められているが、物納に充てることができる財産の種類には申請順位があり、第1順位には国債、地方債、不動産、上場株式などが挙げられる。
 

 

問題 3

最新の相続・事業承継の動向に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。(2018年1月60問)

1.平成29年1月1日から、取引相場のない株式等を評価する際の判定基準における会社規模の区分が改正された。

2.国税庁が発表した相続税の申告状況によると、日本全体で平成27年中に相続税の課税対象となった被相続人数は、平成26年より増加した。

3.日本公証人連合会が発表した遺言公正証書作成件数によれば、1年間に全国で作成された遺言公正証書の件数は、平成19年から平成28年までの10年間にわたり、減少が続いていた。

4.平成29年度税制改正において、非上場株式等についての贈与税の納税猶予および免除の特例を受ける場合の贈与税額の計算に当たって、相続時精算課税を適用できることとなった。

 

問題解説
3.✕
日本公証人連合会が発表した遺言公正証書作成件数によれば、1年間に全国で作成された遺言公正証書の件数は、平成19年から平成28年までの10年間にわたり、増加が続いていた。

 

問題 4

非上場企業の事業承継における一般的な課題や対応策に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。(20171月59問)

1.事業承継を円滑に進めるためには、適切な後継者を決定し、将来の経営者としての十分な育成を図ることが望ましい。

2.オーナー経営者が保有している自社株式を役員である後継者に取得させる場合、後継者にとってその取得資金の負担が大きいときには、あらかじめ後継者の役員報酬を増加させるなどの対策を講じることが考えられる。

3.自社株の評価額を引き下げるためには、積極的な費用計上を行って利益を圧縮することや、新規取引先に対する金銭債権のうち回収可能性があるものについても債権放棄により貸倒損失を計上することなどが望ましい。

4.オーナー経営者が土地などの多額の個人資産を自らが経営する法人の事業の用に供している場合、オーナー経営者が死亡し、その子が後継者となり事業関連資産を相続するとき、後継者以外の推定相続人の遺留分の侵害の問題が生じるおそれがある。


 

問題解説
3.✕
回収可能性があるもの
については、債権放棄による貸倒損失の計上は認められません

 

問題 5

非上場企業の事業承継対策等に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。(2020年9月60問)

1.経営者への役員退職金の原資の準備として、契約者(=保険料負担者)および死亡保険金受取人を法人、被保険者を経営者とする終身保険などの生命保険に加入することが考えられる。

2.経営者が保有している自社株式を役員である後継者に取得させる場合、後継者にとってその取得資金の負担が大きいときには、あらかじめ後継者の役員報酬を増加させるなどの対策を講じることが考えられる。

3.「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受ける場合、相続時精算課税制度の適用を受けることはできない。

4.「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受けた場合、後継者が先代経営者から贈与を受けたすべての非上場株式が、その特例の対象となる。


 

問題解説
3.✕
「非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例」の適用を受ける場合、相続時精算課税制度の適用は併用できます。

 

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