退職所得控除に関する問題(9問)
退職一時金に係る退職所得の金額。問題 1
会社員の伊丹さんは、2019年12月に勤務先を退職する予定である。伊丹さんの退職に係るデータが下記<資料>のとおりである場合、伊丹さんの退職一時金に係る退職所得の金額として、正しいものはどれか。なお、伊丹さんは、勤務先の役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するものではない。(2019年9月15問)
支給される退職一時金 1,900万円
勤続期間 24年9ヵ月
1. 375万円
2. 410万円
3. 750万円
4. 820万円
問題解説
退職所得控除額=800万+(25年―20年)x70万=1150万円
退職所得の計算式=(1900万円-1150万円)/2=375万円
下記の計算式は必須です。
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2
問題 2
(ア)勤続年数20年超で退職した場合の退職所得控除額は、「40万円×勤続年数」により計算する。
(イ)退職所得控除額を計算する際の勤続年数に1年未満の端数があるときには、その端数は切り捨てて勤続年数には含めない。
(ウ)退職所得の金額は、原則として、退職一時金の額から退職所得控除額を控除した残額の2分の1に相当する額となる。
(エ)退職金の支給を受ける場合に「退職所得の受給に関する申告書」を退職金の支払者に適正に提出していれば、その退職金の支払いの際、退職所得の金額に応じた所得税額が源泉徴収される。
問題解説
「70万円×勤続年数」により計算する。
(イ)✖
勤続年数が1年に満たない場合は切り上げ。
(ウ)〇
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2
(エ)〇
「退職所得の受給に関する申告書」を提出した場合、退職金から納付すべき所得税額が源泉徴収されます。
問題 3
1. 170万円
2. 205万円
3. 340万円
4. 410万円
問題解説
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2
退職所得控除(800万+(26年-23年)x70万)=1010万
(1350万円-1010万円)/2=170万円
問題 4
1. 3,360,000円
2. 4,008,000円
3. 4,644,000円
4. 5,544,000円
問題解説
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2
退職所得控除(800万+(32年-20年)x70万)=1640万円
(5000万ー1640万)/2=1680万円
源泉徴収税額=1,680万円×33%-153.6万円=400.8万円
問題 5
・ 勤続年数:32年3ヵ月
・ 支給される退職一時金:2,500万円
※住吉さんは、勤務先の役員であったことはない。
※退職は障害者になったことに基因するものではない。
※「退職所得の受給に関する申告書」は適正に提出するものとする。
2. 430万円
3. 790万円
4. 860万円
問題解説
退職所得控除額=800万+(33-20)x70万=1710万円
退職所得の計算式=(2500万円-1710万円)/2=395万円
問題 6
1. 1,599,000円
2. 2,589,000円
3. 2,704,500円
4. 4,125,000円

問題解説
退職所得控除額=(800万円+70万円×(30年-20年)=1500万
退職所得=(4,000万円-1,500万円)×1/2 =1,250万円
源泉徴収税額=1,250万円×33%-153.6万円=258.9万円
問題 7
1. 340万円
2. 375万円
3. 680万円
4. 750万円
問題解説
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2
退職所得控除(800万+(26年-20年)x70万)=1220万
(1900万円―1220万円)/2=340万円
問題 8
1. 120万円
2. 155万円
3. 240万円
4. 310万円
問題解説
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2 で計算
退職所得控除=800万+70万円×(38年-20年)=2060万円
退職所得=(2300万円-2060万円)/2=120万円
問題 9
会社員の最上さんは、2020年3月末日に勤務先を退職した。最上さんの退職に係るデータが下記 <資料>のとおりである場合、最上さんの退職一時金に係る退職所得の金額として、正しいものはどれ か。なお、最上さんは、勤務先の役員であったことはなく、退職は障害者になったことに基因するもの ではない。 (2020年9月16問)
1. 130万円
2. 165万円
3. 260万円
4. 330万円
問題解説
退職所得=(退職収入-退職所得控除)×1/2 で計算
退職所得控除=800万+70万円×(22年-20年)=940万円
退職所得=(1200万円-940万円)/2=130万円
コメントをお書きください